足立区竹ノ塚の
鍼灸整体院
副腎処置
長野式治療の根幹のひとつである副腎処置を紹介させていただきます。
副腎疲労症候群
いくら寝ても全く疲れがとれない慢性的な疲労、やる気がどうしても出ないうつの様な症状など、病院で調べても原因が分からない。
「何だか分からないけど身体の力が出ない」
この様な時にストレスに対処するホルモンの分泌器官の機能低下である「副腎疲労症候群」が疑われます。
副腎疲労症候群と同じ様な症状で「慢性疲労症候群」という原因不明の疾患がありますが、最近脳の広範囲で炎症が見られる事が分かってきました。
副腎機能低下はそのまま免疫機能の低下へとつながりますので、この二つの疾患は別々のものではなく、重複している部分が非常に多いと思われます。
副腎は様々なストレスに身体が対処出来るようにホルモンを出して生命活動を維持しています。
副腎が適切に機能していれば、微量ですがバランスのとれた副腎ホルモンを分泌します。
しかし、日常的にストレスが多過ぎると副腎がだんだんと疲弊して、機能が低下します。
その結果、副腎ホルモンの中でもコルチゾールというストレスに対処するホルモンが適量分泌出来なくなってしまいます。
この状態になるとほとんどの人が慢性的な疲労、いつもグッタリした感じを訴えます。
様々な検査をしても原因不明とされ、うつ病という診断がされる事も珍しくありません。
※様々なストレス(仕事、人間関係、収入)、過労、身体に良くない食べ物、ケガや病気、化学物質など
副腎疲労症候群は慢性疲労以外にも身体中様々な機能に影響を与えています。
ホルモンを分泌する器官は副腎以外にも
下垂体、松果体、甲状腺、副甲状腺、胸腺、膵臓、卵巣、精巣など様々ありますが、これらは単独で機能しているわけではなく、お互いがフィードバック仕合いながら連携してホルモンの分泌を調整しています。
ホルモンは上記の各器官より分泌され血流にのりごく微量で標的器官に作用を及ぼします。
副腎の異常は当然他の分泌器官にも影響を及ぼしますので、様々な疾患を引き起こします。
以下に簡単な副腎機能低下のチェックがありますので、確認してみて下さい。
副腎機能低下のチェック
・慢性的に眠く、眠っても疲労が回復されない。
・朝起きるのが辛い。
・午後2〜4時ぐらいの間に特に疲れる。
・カフェインを含む飲みものがないと目が覚めない、やる気が出ない。
・アレルギー症状が悪化した。
・鼻炎、喘息が悪化した。
・塩分や糖分の多いものを無性に欲する。
・毎日お酒を飲まずにはいられない。
・体重が増加し、特にお腹周りやお尻に脂肪がついてきた。
・抜け毛が多くなり、髪の毛が薄くなった。
・風邪を引くとなかなか治らず、咳が数週間続くことがある。
・慢性便秘だ。
・冷え性である。
・腕や顔にシミが出てきた。
・関節が痛む。
・くるぶしがむくみやすい。特に夕方にむくみがひどくなる。
・PMS(月経前症候群)や更年期障害がひどくなった。
・座った状態や横になった姿勢から急に立ち上がると、立ちくらみやめまいがする。
・午後11時過ぎに元気になる。
・性欲が著しく低下した。
・眠りについても3時間くらいで目覚めてしまい、その後はなかなか眠れない。
・疲れているのに、寝つきが悪い。
・ちょっとしたことでイライラしてヒステリーを起こすことがある。
・プレッシャーをかけられると思考が混乱する。
・集中力がなくなり、記憶力が悪くなった。
・何もかも嫌になる事がある。
・気分が落ち込みやすい
(参考 誰も知らないアドレナル・ファティーグ ジェームス・L・ウィルソン著、本間良子訳 本間龍介監修、中央アート出版社)
副腎機能の低下からその他のホルモン分泌器官の異常も引き起こすため、
婦人科系や性の問題、
糖代謝異常、
免疫異常、
睡眠と覚醒の調整、
代謝異常、
細胞修復(老化)など様々な問題が起こります。
宮島治療室の副腎疲労症候群に対する考え方
診断
お医者さんでは唾液検査で副腎ホルモンのコルチゾールの量をチェックしますが、私たち鍼灸整体師は身体に現れている様々な反応を診て副腎の疲労度をチェックします。
ご自身で出来る簡単な副腎チェックポイントがあります。
・お臍周りの圧痛
おへその周りを時計に見たて、4時と8時のポイント(おへその両斜め下)を圧すると固くて痛みや不快感を感じる場合は副腎の疲労が疑われます。
おへそのすぐキワで調べます。
この診断方法は、医学的な根拠はありませんが、ハーバード大学でDr.に鍼灸を教えている松本キー子氏が採用している診断方法で、この診断部位の圧痛や不快感が取れる事で副腎疲労に関係のある様々な症状が改善する事が報告されています。
私自身も数多く追試を行い確認しています。
ストレス社会と言われているだけあり、多くの人がこのポイントに何かしらの反応が出ています。
程度の差はあれ多くの人がストレスを感じ、副腎が疲弊しているのだと思います。
簡単なチェックポイントですのでご自身でも是非確認してみてください。
その他にも脈の状態や頚椎、甲状腺の膨らみ、蝶形骨と骨盤のバランスなどを診て診断を行なっています。
副腎の異常は様々なホルモン分泌器官の異常と連動しています。
施術方法
副腎機能を向上させる目的で行いますが、他のホルモン分泌器官の状態もチェックして、適切は処置をしていきます。
免疫機能
副腎疲労と免疫異常はお互いが補いあっているので必ずセットでおこります。
副腎機能が低下している時は免疫系の賦活は必ず行います。
特に免疫の最前線である、のどの「扁桃腺」の炎症を重要視しています。
蝶形骨のズレ
頭蓋骨の真ん中にある「蝶形骨」という骨は全身のホルモン分泌器官のフィードバックループの最高司令部である下垂体をのせている骨です。
この骨のズレは下垂体機能の異常を引き起こす事があります。
蝶形骨は顎関節や骨盤と連動しています。
外から直接触れることが難しい蝶形骨の調整は鍼灸の得意とするところです。
また、骨盤の調整や顎関節の調整を行う事で蝶形骨に直接アプローチする事なく調整出来ます。
頚椎の異常
頚椎の異常はのどぼとけの辺りにある甲状腺、副甲状腺の異常を引き起こす事があります。
甲状腺、副甲状腺は異常を起こすとのどぼとけの辺りが膨らんできますので触診でのチェックが可能です。
頚椎の異常が治ってくるとのどぼとけの周りの膨らみがなくなってきます。
解毒 肝機能アップ
身体に溜まっている毒素が免疫や副腎の機能を低下させます。
以下引用
「現代人で、体内から有害な重金属が検出されない人はほとんどいない」と聞くと皆さん驚かれるかと思います。
現代の環境では、普通に生活していても、食べ物や大気汚染、住環境から重金属が体内に入り込み、毒素として溜まっていくのです。
身体に溜まった重金属は酸化して、身体のあちこちで炎症を引き起こします。
その結果、疲労感、アレルギー、肌荒れ、むくみ、頭痛、筋肉や関節の痛み、しびれなど、様々な不調が現れてきます。
重金属は副腎にとっても大敵です。炎症を起こした際に、副腎は強力な抗炎症物質でもあるコルチゾールを必死に分泌して対応します。
体内の重金属は副腎を必要以上に働かせ、疲弊させてしまうからです。
引用元
「しつこい疲れは副腎疲労が原因だった」
本間良子 著 本間龍介 監修
祥伝社黄金文庫
身体の主な解毒機能は肝臓が担っています。
東洋医学では古くから肝の異常で、
睡眠、精神的ストレス対応性、婦人科系(血の問題)などの問題
が起こるとされています。
鍼灸師の先生は日々の臨床で肝臓の異常がある人がかなりいらっしゃる事を感じていらっしゃる人も多いと思います。
それ程、毒素が溜まっている事でもあるという事だと思います。
鍼灸では、肝機能にアプローチして解毒に特化した調整方法が数多くあります。
副腎機能調整
鍼灸では、副腎だけにとどまらず内分泌器官全体を調整する方法が古くからあります。
もちろん、内分泌調整という名前ではありませんが、明らかに内分泌器官を標的にしているという事が古典を読み解いていくと分かってきます。
内分泌器官は下垂体をトップにしてフィードバック仕合いながら微妙な量のホルモン分泌を調整していますので、各器官へのアプローチも大切ですが、全体としてのバランスを整える事が大切になります。
鍼灸の1番得意とする事がこの全体としてのバランスを整えるというところになります。
副腎疲労症候群が疑われる方へ
宮島治療室では、それぞれの患者さんのその時々の状態に合わせた施術方法で行なっていますので決まったパターンはありませんが、今の身体の状態を説明しながら一緒に身体の変化を感じてもらえるよう施術を進めていきます。
副腎疲労症候群や慢性疲労症候群は周りの人からは怠けているだけだと思われてしまうことも多く、「分かってもらえない」ということ自体が新たなストレスとなり悪循環に陥る場合があります。
心の問題だと思っている多くのことが実は身体の問題からきています。
原因不明という事は逆に言えば命に関わる危険な病気の可能性は極めて低いという事です。
副腎を含めたホルモン分泌器官の調整方法は鍼灸である程度確立されていますので安心して受けて下さい。